「3,000万円で十分?」適正保障額は計算式で決まる
生命保険のセールストークでよく「2,000〜3,000万円は最低限必要」と言われますが、実はこれ、家族構成と年収によって全然変わります。多すぎれば保険料がムダになり、少なすぎれば遺族が困る——だからこそ、ちゃんと計算で求める必要があるんですよね。
この記事では「必要保障額の計算式」と「年収・家族構成別の早見表」を使って、あなたに本当に必要な死亡保障額を導き出します。
必要保障額の基本計算式
必要保障額は、ざっくり次の式で求められます。
必要保障額 =(遺族の生活費 + 教育費 + 住居費 + 葬儀代)−(遺族年金 + 配偶者収入 + 貯蓄 + 団信)
つまり「将来かかる支出の合計」から「すでにあるお金・公的保障」を引いた残りが、生命保険でカバーすべき金額です。
公的な遺族年金は意外に大きい
会社員(厚生年金加入)の夫が亡くなった場合、妻と子どもには次の遺族年金が支給されます。
| 条件 | 遺族基礎年金(年額) | 遺族厚生年金(目安) | 合計(月換算) |
|---|---|---|---|
| 妻+子1人 | 約100万円 | 約60〜80万円 | 約13〜15万円 |
| 妻+子2人 | 約123万円 | 約60〜80万円 | 約15〜17万円 |
| 妻のみ(子なし) | 支給なし | 約60〜80万円 | 約5〜7万円 |
※ 遺族厚生年金は生前の標準報酬月額により変動。あくまで目安です。最新は日本年金機構で確認を。
子どもが18歳になるまで遺族基礎年金は支給され続けるため、ここを差し引いて考えるのが鉄則です。
年収・家族構成別の必要保障額早見表
サラリーマン世帯の代表的なパターンで早見表化しました(住宅ローン団信加入済の前提)。
| 年収 | 独身 | 夫婦のみ | 夫婦+子1人(末子5歳) | 夫婦+子2人(末子5歳) |
|---|---|---|---|---|
| 400万円 | 300万円 | 500万円 | 1,500万円 | 2,000万円 |
| 600万円 | 300万円 | 500万円 | 2,500万円 | 3,500万円 |
| 800万円 | 300万円 | 800万円 | 3,500万円 | 5,000万円 |
| 1,000万円 | 500万円 | 1,000万円 | 4,500万円 | 6,000万円 |
※ 末子が小さいほど保障期間が長くなるため必要額が増えます。子どもの教育費は、私立志望か公立かでも大きく変動。詳しくは大学学費シミュレーターで家庭ごとの試算が可能です。
子どもの年齢別 — 必要保障額の減り方
子どもが成長するほど必要保障額は減ります。同じ「子1人世帯・年収600万円」でも、末子の年齢でこう変わります。
| 末子の年齢 | 必要保障額 | 推奨タイプ |
|---|---|---|
| 0〜5歳 | 2,500〜3,500万円 | 収入保障保険 |
| 6〜12歳 | 1,500〜2,500万円 | 収入保障保険 |
| 13〜18歳 | 800〜1,500万円 | 収入保障 or 定期 |
| 19〜22歳(大学生) | 300〜800万円 | 定期保険(少額) |
| 23歳以上(独立後) | 200〜300万円(葬儀代) | 終身保険(少額) |
逓減する必要保障額に合わせて「収入保障保険」を選ぶと、保険料を抑えながら合理的な保障が組めます。
あなたの必要保障額を計算する5ステップ
- STEP1:遺族の生活費を見積もる(現在の生活費 × 70%)
- STEP2:教育費を加算(公立全教育コース約1,000万円、私立含む場合2,000万円〜)
- STEP3:住居費を加算(賃貸なら家賃×残保障年数)
- STEP4:葬儀代・整理資金200〜300万円を足す
- STEP5:遺族年金+配偶者の収入+現在の貯蓄+団信を引く
このSTEPで導き出された数字が「あなたが必要とする死亡保障額」。月々の生活費を把握するなら生活費シミュレーターを活用してください。
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よくある質問
Q. 保障額は「年収の◯倍」という考え方は正しい?
A. 「年収の5〜10倍」というラフな目安はありますが、家族構成と子どもの年齢で必要額は大きく変わります。年収だけで決めると過剰 or 不足になりがちなので、上記の計算式での試算がおすすめです。
Q. 専業主婦(主夫)にも生命保険は必要?
A. 家事・育児を外部委託(保育園延長、家事代行、ベビーシッターなど)すると年300〜400万円かかると言われており、500〜1,000万円程度の保障を確保する家庭が多いです。
Q. 必要保障額の見直しはどのタイミングで?
A. 「結婚」「出産」「住宅購入」「子どもの独立」「定年退職」など、ライフイベントごとに見直すのが理想。少なくとも5年に1回はチェックしておきたいですね。
※本記事の保障額・遺族年金額はあくまで目安です。最新の制度や具体的な見積もりは各保険会社・日本年金機構の公式サイトでご確認ください。
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