NISAとiDeCo、結局どっちから始める?
「NISAとiDeCo、どっちから始めればいいの?」というのは投資初心者で一番多い疑問ですよね。結論を先に言うと、多くの会社員は「NISAを先に始める→余裕が出たらiDeCoを上乗せ」が王道です。理由は流動性(いつでも引き出せるか)にあります。
基本ルールの比較
| 項目 | 新NISA | iDeCo |
|---|---|---|
| 年間投資上限 | つみたて120万+成長240万=360万円 | 1.4〜81.6万円(職業で異なる) |
| 生涯枠 | 1,800万円 | なし(60歳まで毎年) |
| 所得控除 | なし | 掛金全額が所得控除 |
| 運用益 | 非課税 | 非課税 |
| 受取時 | 非課税 | 退職所得控除・公的年金等控除あり |
| 引き出し | いつでもOK | 原則60歳まで不可 |
| 口座管理手数料 | 無料 | 月171円〜(事業者で差あり) |
※iDeCoの年間上限は職業(会社員・公務員・自営業・専業主婦など)と企業年金の有無で異なります。最新の数字は厚生労働省・iDeCo公式サイトで確認してください。
年収別の節税効果シミュレーション
iDeCoは「掛金が全額所得控除」される点が最大の魅力です。年収別に節税額を試算してみます(会社員・配偶者控除なしの前提)。
| 年収 | 所得税率+住民税率 | iDeCo月2万円の年間節税 | iDeCo月2.3万円の年間節税 |
|---|---|---|---|
| 400万円 | 約15% | 約3.6万円 | 約4.1万円 |
| 600万円 | 約20% | 約4.8万円 | 約5.5万円 |
| 800万円 | 約30% | 約7.2万円 | 約8.3万円 |
| 1,000万円 | 約33% | 約7.9万円 | 約9.1万円 |
年収が高いほどiDeCoの節税効果が大きくなります。年収800万円超の人はiDeCoの優先度が一気に上がるのはこのため。手取り計算機で現在の手取りを確認しておくと、節税効果の体感が掴めます。
年代別の使い分け戦略
20〜30代:NISAを軸に
引き出し可能性のあるNISAを優先。住宅購入・結婚・子育てなどライフイベントが多い時期は、流動性を確保しておくのが安心です。NISAでつみたて月3〜5万円+iDeCo月1〜1.2万円(最低額)から始めるのが現実的。
40代:NISA+iDeCoの併用
収入が安定し、節税効果も大きくなる年代。NISA月3〜5万円+iDeCo月2〜2.3万円で併用すると、節税と長期運用の両取りができます。教育費ピーク前の早いうちに枠を作っておきたい時期。
50代:iDeCoの掛金を最大化
残り運用期間は短いが、節税効果は最大。iDeCoを上限まで活用+NISAは取り崩し戦略を意識。受取時の退職所得控除との兼ね合いも考えて、企業の退職金との順序を整理しておきたい時期です。老後資金シミュレーターで必要額の見える化を。
iDeCoの3つの注意点
1. 60歳まで引き出せない — 流動性ゼロ。生活防衛資金を確保したうえで始めるのが鉄則です。
2. 受取時に課税される — 一時金受取なら退職所得控除、年金受取なら公的年金等控除がありますが、ゼロ課税ではありません。退職金との合算で控除を使い切れない可能性も。
3. 口座管理手数料が継続的にかかる — 月171円〜が一般的。掛金が小さい場合は手数料負けに注意。最新の手数料は楽天証券、SBI証券、マネックス証券などの公式サイトでご確認ください。
始め方の優先順位
ステップ1:生活防衛資金(生活費の6ヶ月分)を確保。年間固定費シミュレーターで月の固定費を把握。
ステップ2:NISAでつみたて投資枠から月3〜5万円スタート。
ステップ3:家計に余裕が出たらiDeCoを併用。年収・職業に応じて掛金を設定。
ステップ4:成長投資枠の活用、海外資産・債券などへの分散を検討。
家計全体のバランスは家計バランス診断で定期的にチェックすると、投資余力が見えやすくなります。
よくある質問
Q. NISAとiDeCo、両方やる必要はある?
A. 両方やるのが理想ですが、家計に余裕がない場合はNISA優先で問題ありません。iDeCoは60歳まで引き出せないので、生活防衛資金やライフイベント資金とは別物として考えましょう。
Q. 専業主婦・パートでもiDeCoはお得?
A. 所得税を払っていない人は所得控除の恩恵がゼロなので、節税面ではメリットがありません。ただし運用益非課税は受けられるので、NISAの方が優先度は高めです。
Q. iDeCoとつみたてNISAの違いを一言で?
A. iDeCoは「節税が強いが流動性ゼロの老後専用」、NISAは「節税は控除なしだが流動性が高くライフイベントにも使える」。性格が違うので併用が王道です。