そもそも確定申告が必要な人は?
「確定申告って自分に関係あるの?」と思っている方、意外と対象者は多いんです。以下に当てはまる方は確定申告が必要になる可能性があります。
確定申告が必要なケース
- 会社員で年収2,000万円を超える方
- 副業の所得が年間20万円を超える方
- 2箇所以上から給与を受けている方
- 年の途中で退職し、年末調整を受けていない方
- フリーランス・個人事業主の方
- 不動産所得がある方
- 株式の譲渡益がある方(特定口座・源泉徴収なしの場合)
確定申告をすると「得する」ケース
- 医療費が年間10万円を超えた方(医療費控除)
- ふるさと納税をした方(ワンストップ特例を使わない場合)
- 住宅ローンを組んだ初年度(住宅ローン控除)
- 災害や盗難で損害を受けた方(雑損控除)
- 年の途中で退職して再就職していない方(払いすぎた税金の還付)
正直なところ、会社員で副業も医療費控除もない方は、年末調整だけでOKです。でも、ふるさと納税をしている方は要チェック。6自治体以上に寄付した場合はワンストップ特例が使えないため、確定申告が必要です。
確定申告に必要な書類一覧【ケース別】
必要書類はケースによって異なります。自分に該当する欄をチェックしてください。
全員共通で必要な書類
| 書類 | 入手方法 |
|---|---|
| 本人確認書類 | マイナンバーカード(またはマイナンバー通知カード+運転免許証等) |
| 確定申告書 | e-Taxで作成、または税務署で入手 |
| 銀行口座情報 | 還付金の振込先として必要 |
ケース別の追加書類
| ケース | 必要な追加書類 | 入手先 |
|---|---|---|
| 会社員(医療費控除等) | 源泉徴収票、医療費の明細書 | 勤務先、自分で作成 |
| 副業あり(年間20万超) | 源泉徴収票、副業の収入・経費の記録 | 勤務先、自分で記録 |
| 退職者 | 退職時の源泉徴収票、退職所得の受給に関する申告書 | 前勤務先 |
| ふるさと納税 | 寄附金受領証明書 | 各自治体から届く |
| 住宅ローン控除(初年度) | 借入金残高証明書、登記事項証明書、売買契約書の写し | 金融機関、法務局 |
| フリーランス | 青色申告決算書(または収支内訳書)、各種控除証明書 | 自分で作成 |
書類の不足は申告の遅れにつながります。余裕を持って準備しておきましょう。
e-Taxでの申告手順(スマホ版・PC版)
e-Taxを使えば、自宅からオンラインで確定申告ができます。税務署に行く必要がないので、忙しい方にもおすすめです。
【スマホ版】の手順
- マイナポータルアプリをインストール:App StoreまたはGoogle Playからダウンロード
- 国税庁の確定申告書等作成コーナーにアクセス:スマホのブラウザから「確定申告書等作成コーナー」で検索
- 「作成開始」をタップ:「マイナンバーカード方式(スマホ)」を選択
- マイナンバーカードを読み取り:スマホのNFC機能でカードを読み取る(暗証番号が必要)
- 収入・控除情報を入力:画面の指示に従って源泉徴収票の内容を入力
- 内容を確認して送信:計算結果(納税額または還付額)を確認して送信
【PC版】の手順
- 確定申告書等作成コーナーにアクセス:国税庁のWebサイトから
- 「作成開始」をクリック:マイナンバーカード方式(ICカードリーダー or スマホ読み取り)を選択
- 認証を行う:マイナンバーカードで本人認証
- 所得の種類を選択:給与所得、事業所得、雑所得など該当するものを選ぶ
- 各項目を入力:源泉徴収票を見ながら金額を入力していく
- 控除項目を入力:医療費控除、ふるさと納税、住宅ローン控除などを入力
- 内容確認・送信:計算結果を確認し、電子送信
スマホ版は操作がシンプルで、源泉徴収票の数値を入力するだけなら15〜30分で完了します。
初めての確定申告でよくある間違い5つ
初めて確定申告する方がつまずきやすいポイントをまとめました。
1. 源泉徴収票の数字を間違って入力する
源泉徴収票には似たような項目が並んでいるため、入力ミスが起きやすいです。「支払金額」「給与所得控除後の金額」「所得控除の額の合計額」「源泉徴収税額」の4つの欄を正確に転記してください。
2. 副業の「所得」と「収入」を混同する
副業の確定申告で重要なのは「収入(売上)」ではなく「所得(収入−経費)」です。副業の収入が30万円でも、経費が15万円なら所得は15万円。20万円以下なので申告不要です。
3. 医療費控除の対象範囲を間違える
通院の交通費(公共交通機関)は医療費控除の対象ですが、自家用車のガソリン代は対象外。市販薬はセルフメディケーション税制の対象になる場合がありますが、通常の医療費控除との併用はできません。
4. ふるさと納税のワンストップ特例との重複
ワンストップ特例を申請済みでも、確定申告をすると特例が無効になります。確定申告する場合は、ふるさと納税の寄付金も含めて申告する必要があります。
5. マイナンバーカードの暗証番号を忘れる
e-Taxで必要な暗証番号は2種類あります。「利用者証明用電子証明書のパスワード(数字4桁)」と「署名用電子証明書のパスワード(英数字6〜16桁)」。3回連続で間違えるとロックされ、市区町村の窓口でリセットが必要になります。
申告期限と遅れた場合のペナルティ
確定申告の期限と、遅れた場合にどうなるかを整理しておきましょう。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 申告期間 | 毎年2月16日〜3月15日(土日の場合は翌月曜日まで) |
| 還付申告(税金が戻る場合) | 1月1日から5年間いつでも可能 |
| e-Tax利用可能時間 | 確定申告期間中は24時間対応 |
期限を過ぎた場合のペナルティ
| ペナルティの種類 | 内容 |
|---|---|
| 無申告加算税 | 納付すべき税額の15%(50万円超の部分は20%)。ただし、期限後1ヶ月以内に自主的に申告すれば免除される場合あり |
| 延滞税 | 法定納期限の翌日から納付日まで、年率2.4%〜8.7%(期間により変動) |
| 青色申告の取消し | 2年連続で期限後申告すると、青色申告の承認が取り消される可能性 |
還付申告(税金が戻ってくるだけの申告)の場合は、遅れてもペナルティはありません。5年以内であればいつでも申告できるので、焦る必要はありません。
ふるさと納税の控除上限額はふるさと納税上限額計算ツールで、手取り額の確認は手取り計算ツールで計算できます。申告前に自分の数字を把握しておくとスムーズです。
よくある質問
Q. 会社員で副業の所得が20万円以下なら確定申告は不要ですか?
所得税の確定申告は不要ですが、住民税の申告は必要です。市区町村の役所に住民税の申告書を提出してください。これを忘れると、住民税が正しく計算されない場合があります。
Q. 確定申告を税理士に頼むといくらかかりますか?
会社員の還付申告(医療費控除・ふるさと納税)程度なら1〜3万円が相場です。副業やフリーランスの申告は5〜15万円が目安。ただし、e-Taxの画面は年々使いやすくなっているので、シンプルなケースなら自分でやるのがおすすめです。
Q. 確定申告の結果、追加で税金を払う場合の納付方法は?
振替納税(口座引き落とし)、クレジットカード、コンビニ、金融機関の窓口、e-Taxからのダイレクト納付など、複数の方法があります。振替納税は申告期限から約1ヶ月後の引き落としなので、資金繰りに余裕ができます。
Q. 申告内容を間違えた場合はどうすれば?
申告期限内なら「訂正申告」として再度申告すれば、後から出した方が有効になります。期限後に間違いに気づいた場合は「修正申告」(税額が増える場合)または「更正の請求」(税額が減る場合)の手続きが必要です。