「国民年金」と「厚生年金」は何が違う?
年金の話になると「国民年金」と「厚生年金」という言葉が出てきますが、違いがよくわからないという方は多いですよね。ざっくり言うと、国民年金は全員共通の1階部分、厚生年金は会社員・公務員が上乗せでもらう2階部分です。
つまり会社員は国民年金と厚生年金の両方に入っていて、自営業の方は国民年金だけ、という構造になっています。本記事ではこの「2階建て」の仕組みと、加入対象・保険料・将来もらえる額の違いを比較表で整理します。日本年金機構・厚生労働省の公開情報をもとにした一般的な解説です。
年金は「2階建て」
| 階層 | 制度 | 加入する人 |
|---|---|---|
| 2階部分 | 厚生年金 | 会社員・公務員(上乗せ) |
| 1階部分 | 国民年金(基礎年金) | 20〜59歳の全員が共通 |
自営業・フリーランスや学生は1階の国民年金のみ、会社員・公務員は1階+2階の両方に加入します。
国民年金 vs 厚生年金 比較表
| 項目 | 国民年金 | 厚生年金 |
|---|---|---|
| 主な加入対象 | 自営業・フリーランス・学生・無職など | 会社員・公務員 |
| 保険料 | 定額(2026年度の目安:月約17,000円前後) | 給与に応じた定率(労使折半) |
| 保険料の負担 | 全額自己負担 | 会社と本人で半分ずつ |
| 将来の受給 | 老齢基礎年金(満額の目安 年約81万円) | 老齢基礎年金+老齢厚生年金(報酬比例) |
| 受給額の傾向 | 納付月数で決まり一律に近い | 給与と加入期間が長いほど多い |
※保険料・金額は2026年度の目安です。年度ごとに改定されます。
第1号・第2号・第3号被保険者
国民年金の加入者は立場によって3種類に分かれます。
| 区分 | 対象 | 保険料 |
|---|---|---|
| 第1号被保険者 | 自営業・学生・無職など | 自分で納付(定額) |
| 第2号被保険者 | 会社員・公務員 | 厚生年金保険料に含まれる |
| 第3号被保険者 | 第2号に扶養される配偶者 | 自己負担なし |
会社員の配偶者で扶養に入っている方(第3号)は、保険料を自分で払わなくても国民年金に加入している扱いになります。退職や離婚などで扶養を外れると第1号への切り替えが必要です。
将来もらえる額の目安
老齢基礎年金は40年(480月)納付で満額になり、2026年度の満額は年約81万円台(月約6.8万円)が目安です。厚生年金はこれに報酬比例部分が上乗せされるため、会社員は自営業より受給額が多くなる傾向があります。具体的な平均額は年金はいくらもらえる?平均早見ガイドで確認できます。手取りは税金や保険料が引かれるため、年金の手取り・天引きガイドもあわせてどうぞ。
あわせて確認したいこと
1. 自分がどの区分か把握 — 転職・退職・結婚で区分が変わります。
2. 受給額を増やす方法 — 満額受給の条件ガイドや繰下げ受給ガイドを参考に。
3. 老後資金の全体像 — 老後資金シミュレーターで確認しておくと安心です。
よくある質問
Q. 会社員は国民年金にも入っているのですか?
A. はい。会社員は厚生年金に加入することで、同時に国民年金(基礎年金)にも加入している扱いになります。厚生年金保険料の中に基礎年金分が含まれているため、別途国民年金保険料を払う必要はありません。
Q. 自営業から会社員になったら手続きは必要ですか?
A. 就職すると勤務先が厚生年金(第2号被保険者)への切り替え手続きを行うため、本人が国民年金の脱退手続きをする必要は基本的にありません。逆に退職して自営業になる場合は、自分で第1号への切り替えが必要です。
Q. 厚生年金の方が得ですか?
A. 保険料は労使折半で会社が半分負担し、将来は基礎年金に報酬比例部分が上乗せされるため、同じ収入なら受給面で手厚くなる傾向があります。ただし保険料も給与に応じて高くなります。
※制度・金額・条件は改正される場合があります。最新かつ正確な情報は日本年金機構・厚生労働省の公式情報でご確認ください。