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在職老齢年金とは?働きながら年金をもらうと減る?早見表で解説

60歳以降も働きながら厚生年金をもらうと、収入が一定額を超えた分だけ年金が減る「在職老齢年金」。減額の基準額・計算の考え方・損しないための働き方を早見表で整理しました。

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「働くと年金が減る」って本当?

定年後も再雇用や嘱託で働き続ける人が増えています。そこで気になるのが「働きながら年金をもらうと、年金が減らされるのでは?」という不安ですよね。これが在職老齢年金(ざいしょくろうれいねんきん)と呼ばれる仕組みです。本記事では、減額される条件と「損しない働き方」をわかりやすく整理します。

金額・基準額は改正される場合があるため、本記事は一般的な目安としてご覧ください。

在職老齢年金の対象になる人

まず大前提として、在職老齢年金で調整されるのは厚生年金(2階部分)だけです。

項目調整の対象か
老齢厚生年金(2階部分)調整の対象になる
老齢基礎年金(1階部分)調整の対象外(減らない)
厚生年金に加入せず働く(自営業・短時間勤務など)調整の対象外

つまり、厚生年金に加入する形で働き、なおかつ収入が高い場合に、厚生年金の一部または全部が支給停止になることがある——という制度です。

減額の基準額

在職老齢年金は、「基本月額(厚生年金の月額)」と「総報酬月額相当額(毎月の給与+直近1年の賞与÷12)」の合計が一定の基準額を超えると、超えた分の半分が支給停止になる仕組みです。

区分基準額(目安)減額のルール
基本月額+総報酬月額相当額の合計月50万円程度(2024年度の目安)基準額を超えた分の2分の1が支給停止

※基準額は年度ごとに見直されます。合計が基準額以下なら年金は全額支給され、減額はありません。

減額イメージの早見表

「厚生年金の月額10万円」のケースで、給与の水準別に減額イメージを見てみましょう(あくまで概算)。

厚生年金の月額総報酬月額相当額(給与+賞与/12)合計年金の支給イメージ
10万円30万円40万円全額支給(減額なし)
10万円40万円50万円ほぼ全額支給
10万円50万円60万円一部支給停止(約5万円停止)
10万円60万円70万円大部分が支給停止

※基準額を月50万円とした場合の概算イメージです。実際の停止額は基本月額・基準額により変わります。

損しないための3つのポイント

  • 基礎年金は減らない — 在職老齢年金で調整されるのは厚生年金部分のみ。1階の老齢基礎年金は満額受け取れます。
  • 給与+賞与の合計を意識する — 賞与も「直近1年分÷12」で月額換算されます。賞与が大きい人は注意しましょう。
  • 停止された年金は「消える」わけではない — 支給停止は「もらえない」だけで、保険料の払い損ではありません。ただし停止された分は後でまとめて戻るわけではない点に注意。

在職定時改定で年金は毎年増える

2022年から「在職定時改定」が導入され、厚生年金に加入しながら働くと、働いて納めた保険料が毎年10月に年金額へ反映されるようになりました。働き続けることで将来の年金が少しずつ増えていく仕組みです。

働き方を決める前に確認したいこと

1. 自分の厚生年金月額を確認年金シミュレーター年金の平均受給額ガイドで把握。

2. 給与水準と合算してみる — 再雇用後の給与+賞与で基準額を超えそうか試算しましょう。

3. 手取りで考える — 年金にも給与にも税・社会保険料がかかります。年金の手取りガイド手取り計算機を参照。

4. 繰り下げという選択肢も — 働く間は年金を受け取らず繰り下げ受給で増額を狙う手もあります。

よくある質問

Q. パートやアルバイトでも年金は減りますか?

A. 厚生年金に加入しない短時間勤務であれば、在職老齢年金の対象外です。厚生年金に加入する働き方で、かつ収入が基準額を超える場合に調整されます。

Q. 減額された年金は後で戻ってきますか?

A. 支給停止された分が後でまとめて支給されることはありません。ただし在職定時改定や退職時改定により、納めた保険料は将来の年金額に反映されます。

Q. 繰り下げ受給と在職老齢年金の関係は?

A. 在職老齢年金で支給停止されている部分は、繰り下げによる増額の対象になりません。働きながら繰り下げる場合は、この点を踏まえて判断しましょう。

※年金額・条件・税制は改正される場合があります。最新かつ正確な情報は日本年金機構・お住まいの自治体の公式情報でご確認ください。

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